心理学

電車内の”あるある”を、心理的な観点から考えてみた。【心理】

 

電車のなか。

 

育った環境も考え方も職種も人種も性別も・・・いろんな事が異なる人たちが、ある一定の空間のなかに集まり皆で同じ方向へと運ばれる。

あらためて考えてみると、それってとても不思議に感じてしまいます。

 

私は電車を本格的に利用し始めたのは大学生の頃からだったので、もう10年以上ほぼ毎日利用していることになります。

 

みなさんは、日々電車を利用しているといろんな”不思議なこと”や”疑問”がわいてくることありませんか?

私はけっこうあります。

過去の私は「まぁそういうものかな。」と割り切ったり「いつもの事だ」と思いながらも、疑問が消えないことも多々ありました。

 

しかし大人になるにつれて知識や経験を重ねるなかいろんなことが説明できる自分に気がつきます。

そこできょうは、私の考えるすべては載せきれないにしても「人に関すること」の一部だけでもご紹介したいと思います。

 

hayato
サクッと読める記事。「あ~なるほどね♪」くらいの気持ちで見て頂けると光栄です。

 

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朝の通勤電車では誰もしゃべらないワケ

 

朝の通勤電車のなかというのはシーーーン・・・としていて、ふと周りの静けさに気づくととても異様に感じることがあります。

それがなぜか・・・と考えてみたとき、もちろん「一人だから」とか「電話の使用が禁止だから」というのもあるでしょう。

しかしそれ以外にもワケがあるような気がして、考察してみました。

 

hayato
当然のように沈黙する車内。 そこにはこんな理由もありました。

 

朝は脳が情報を欲しがっている状態だから。

朝の電車のなかでは、ひたすらスマホを見たり本を読んだり新聞を読んだりしていて”黙っている人”が特に多いですね。

 

それはなぜか。

結論から言うと”脳が情報を吸収する準備ができているから”です。

 

まずは「朝の通勤電車=睡眠から目覚めたあと」という点に注目し、「もしや睡眠と脳にも関係しているのでは・・・?」と考え、調べるとこんなことがわかりました。

 

睡眠時の脳では情報が整理されている話。

脳の完全休息状態のノンレム睡眠時に対し、レム睡眠中は脳は目覚めかけているものの体が眠っているため、脳は体に対して余計な指令を出さなくてもよく、情報整理に集中することができます。そこで記憶や感情を整理し、その固定や消去を効率よく行っているのです。

※日本看護学校協議会共済会HPより抜粋

 

私たちは睡眠時、同じ「寝ている状態」でも浅い眠りであるレム睡眠(体の眠り)や、深い眠りであるノンレム睡眠(脳の眠り)を繰り返しています。

 

そうして脳の情報が整理され

 

「はいっ新しい情報の受け入れオッケー♪」

 

となった上で朝を迎えているんですね。

 

つまり朝起きて駅まで移動する間に眠気も覚め、情報の受け入れ態勢が整った状態で電車に乗るので、移動時間を使って情報収集したり同じ時間に活動をしている友人・知人たちとスマホでコミュニケーションをとることで脳を活性化させているのです。

 

ただここで注意なのが、情報を”受け取る”準備はできたけれど”アウトプット”には向いていない方が多いようです。

 

同僚の男性Y君

朝電車に乗るくらいの時間って、知ってる人と会ったとしてもあまり能動的に会話する気にはならないかな。それよりはすこしぼぉっとしたり考え事してたい。しかも周りも静かだから話すと会話丸聞こえで目立つしね。笑

 

ある男性
たしかに、”まわりが静かだから”ってのも一理あるなぁ。

 

ちなみに帰りの電車というのは、一日仕事をしてたくさん考える、もしくは情報をたくさん受け取った後。

言ってみれば仕事で疲れているときの脳は「おなかいっぱいだよ~」と言っている状態なんですね。

一日情報をたくさん受けた脳は活発になり、身体は疲れていたとしても脳は人とコミュニケーションをとるには最適な状態となっています。

 

活発になった脳により会話がはずむため、朝の電車よりは会話が聞こえてきやすいというのも要因のようですね。

 

まゆみ
仕事終わった解放感!飲みに行ってみんなでたくさん話すぞ~!!

 

 

電車のなかの乗客の顔に”覇気がない”ように見える理由。

 

よく「電車に乗っているサラリーマンは死んだような顔をしている」とか「覇気がなく疲れがにじみでている」というように、あまり良くない印象をもつ人が多いようですね。

まぁしかしだからと言って、みんな一人でいるのに爛々とした顔をしていたら、それはそれでコワイもの。。

 

じつは乗客の方々も、別に「人生が楽しくない。。」という事ばかり考えているのではなく頭のなかではいろんな楽しいことも考えている。

しかしこのように「覇気がない」ように見えてしまう不思議は、下記で説明がつきます。

 

◆そもそも人の”真顔”には覇気がないもの。

◆ただ待つ行為の退屈さ

 

それぞれ見ていきましょう。

 

そもそも人の”真顔”には覇気がないもの。

まず前提としてあまり意識されていないことがあります。

それは、そもそも何も表情を浮かべていない人の表情というのは"無気力"であったり、ちょっと"ムスッ"として見えるものであるということ。

 

そして電車という性質柄、下記のようなことが起こります。

 

ポイント

・表情がない → 無気力に見える → 覇気がない

・スマホを見ている → 無表情 → 覇気がない

・読書する → 真剣な顔 → 無表情に近い → 覇気がない

・寝る → 疲れているように見える → 覇気がない 

 

車内、一人でいるときにできることはだいたい上記のようなことではないでしょうか。

しかし会話する人がいるわけでなく「到着するまで何もすることがない」というときには自然と無表情になるものです。

そして結果的に「疲れている」とか「覇気がない」ように見えてしまう。

 

乗客をザッと見渡したとき、そのような人たちがたくさん並んでいると「みんな覇気がない顔してるなぁ。。」という感想をもってしまうんですね。

特に日本人は「恥」の意識が強く、自分だけ違う行動をして悪い目立ちかたをしたくないという意識も手伝い、とてもおとなしくしているわけです。

 

 

ある男性
よしっ!じゃあわし、車内では微笑んでいるようにしよう♪
ここに変なおじさんがいまぁ~~す!
はやと

 

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"ただ待つ"行為の退屈さ

 

電車内で、ただ到着を待つのって退屈ですよね。

もちろん読書したりスマホを使うことで、それが多少軽減されるとしても"時間をつぶしている"ということに変わりはありません。

 

「いや、自分は移動のときも充実した時間をすごしている!」

 

という方もなかにはいるかもしれませんが、それが乗車しているみんなであるとは限りませんよね。

 

つまり・・・

 

 

人はなにか目的が先にあったとしても、それを達成するプロセスのなかで”自分の力を発揮できないこと”に関しては「退屈」を感じてしまいます。

 

 

人の行動を一つ一つ区切ったとして「会社に行く」のような”やらされている”ような目的でなく、そこに"自分の目的"のある行動をしているときの人の表情には必ず良い変化があるもの。

 

ただ電車のなかという性質上、覇気がなく見えてしまうのは仕方がないものなのかもしれませんね。

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さいごに。考え始めると不思議ってけっこうある。

 

毎日電車に乗っていて、考え始めると不思議なことや考えるべきおもしろい大小の出来事を、次々とたくさん発見します。

しかしキリがないので、電車のなかで不思議なことのなかでも「大きな疑問」はここまでにし、今後はまた小出しにしていければと思います。

 

冒頭でも書きましたが、そもそも電車内というのは老若男女、多種多様の性格をもったたくさんの人たちが目的の場所へ到着するために、ひとつの狭い部屋のなかで過ごすという不思議な空間なのです。

そこで起こる不思議なことというのは、ある意味で必然なのかもしれないですね。

 

hayato
今後もまた電車内の心理シリーズよろしくお願いします。

 

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  • この記事を書いた人

hayato

幼いころから要領の悪かった私はたくさん苦労してきました。しかしそんな私であるからこそ自分なりの考えや、うまくいっている人の研究を熱心にすることで良い方向に進むことができたと思っています。これまでのさまざまな経験から、こんどは過去の私と同じように悩んでいる方へむけて発信していければと思っています。

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