「お金が存在しない世界」という、この記事タイトルをみて「どういうこと!?」と思う方のほうが多いはず。
私がここでお話したいのは、
いまこの社会のなかでまわっている「通貨(お金)自体がなくなったら」ということです。
この考えかたについては夢物語としてではなく、本気でそうなればいいと考えていることからこの記事を書いています。
もちろん世界からお金の存在が消えるためにはたくさんの支障や混乱があると思います。
しかしもしそうなったならネガティブなこと以上に、問題も少なくなるように感じてならないんです。
あの元ZOZOTOWN 社長であった前澤さんもテレビやnoteでこのような考えを示されていらっしゃいますね。
>>前澤 友作「世の中からお金をなくす」ことで世界は平和になる
私もこの考えというのは昔から心のなかにあったもの。
この記事では、お金をなくすことに対する”考えかた”について伝えていこうと思います。
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お金が存在しない世界では何が対価?
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「お金が存在しなければ、人々は暴力で物を奪い合うことになる」という意見があります。
しかしあなたがほしいものがすべて無料で、食べたいだけの食糧が手に入る。
そして着るものもあって、住むところも申し分なければ人からムリヤリ奪うものがあるでしょうか。
貴重な物はどうやって手に入るか?
もちろんこの世の中にも貴重なものはたくさんありますよね。
輝く宝石や、高級腕時計、有名人のサイン入りの本など・・・挙げればキリがありません。
お金が存在しない世界では、「貴重なものを作りたいと思う人が作り、そして贈りたい人へ贈る」という世界です。
そういった意味で「お金さえ出せば手に入っていた”貴重品”」が、お金の存在しない世界では下記のようになります。

貴重品の作り手として
◆”信頼・信用”や”熱意”のある相手へ贈る
◆作り手が純粋に”あげたい”と思う人へ贈る
◆材料の高額・安価にかかわらず”手に入るもの”で作る
◆本当に作りたいと思うものを作る
貴重品の受取り手として
◆本当に欲しい物と、そうでない物の区別をつける
◆所持者へ直接交渉かネット上で呼びかける
◆需要と供給のあいだで物々交換・サービス提供などが行われる
◆自分自身で”価値”となるものを創り出せるよう工夫をする
現在は”高級”と言われるものを、わりとみなさん身につけていますよね。
それは、高額だったとしてもお金を出せば手に入れることができるからです。
しかしお金の存在しない世界では、作り手の気持ちも関わってくることから貴重品は手に入りにくくなるでしょう。
でもここで、よく考えてみてください。
世の中にそんな貴重なものがなかった時代の人たちは、果たして”不幸”だったのでしょうか。
もちろん貴重なものや高価なものを持っていることで人生が豊かになることはあると思います。
しかし現代における私たちの”物欲”や”満足”のハードルは上がり続け、さらに物欲が満たされなければ不足感を感じるという状態です。
そのような感覚であるからこそ「貴重な物が手に入りにくい世界→イヤだ」という思考回路になってしまうんです。
私は、お金のない世界で貴重品の生産が少なくなったとしても人々は豊かになれると考えます。
そして、必要とされることが理由で貴重な物も人の手によって作り続けられるとも思います。
そもそも、お金が存在しない世界での”価値”ってなに?
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人の感じる”価値”というのは、実はあいまいなものだと思います。
誰かが「これはガラクタだ」と思っていても、別の誰かにとっては「これは100万円の価値がある!!」と言う人もいる。
そしてその価値観は見るときのタイミングや気分でも大きくちがってくる。
世の中で作られたものは誰かが勝手に”価格”を定め、人々はその価格の大小によってその物の”価値”の判断基準にしたりする。
つまり本来、価値の大小というのは”金額”ではなく、それを見る人の”感覚”であるはずなんですよね。
それをお金というシステムに当てはめ、ムリに数字にしようとするから「価値=価格」であるかのように錯覚してしまう。
私が思うにお金の存在しない世界での価値は「各個人が感覚として受け取る”幸福感”」です。

現代でも物が手に入ったりサービスを受けた時に感じるのが”幸福”や”豊かさ”であることは変わりませんよね。
「高額だから手に入ったとき幸福を感じた」というのは、”価格=価値”という幻想によるもの。
そうでなく、あなたの価値観にバッチリハマったから手に入ったとき嬉しかったんでしょう。

”価格=価値”という感覚でいると「すごくいいものなのに、こんなに安いなんて怪しい!」とか「まったく同じ物がA店ではB店より高い!」のようなことも起こってくる。
お金の存在しない世界では、すべての物がいちばん効率の良い方法で生産されるため、コストのしがらみによる原価の高騰もおこりません。
物やサービスを得たことで感じる幸福感というのは人それぞれ違うし、そもそも”価値”というのは金額によって一律になるものではないのは明白ですよね。
お金の存在しない世界では、その感覚を各個人がしっかりと身につけることで幸福感を得ることができます。
\ ”価値”については西野さんの本でとてもわかりやすく紹介されていますよ! /
お金の存在しない世界に必要なルールを考えてみる
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お金が存在しない世界では、当然ながら今の私たちとはまったく違った生活を送ることになります。
そうなったときにどういうことが考えられ、そしてどういう事が必要なのかということを考えてみました。

独占の禁止は必要か?
お金が存在しない世界では「独占の禁止」をすべきでしょうか。
これまで日本国内でも大きな地震が起きた時や、〇〇が生産されなくなるというウワサをきけば人々がその商品を買い占めるということが度々起きてきました。
人は不安を感じると、物を十分以上に確保したがるという心理が働くんですね。
そのように考えると独占の禁止も必要であるように見えますが・・・私は必要ないと考えます。
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お金の存在しない世界では、皆が協力してそれぞれに十分な食料がいきわたるような努力をしていくことが必要です。
そしてそういった仕組みづくりを行っていくことが前提となっているので、独占が起きないと考えます。
ポイント
お金の存在しない世界では、人々が協力し助け合いながら食料を確保していくことになるので独占する必要さえありません。
みんなで協力して手に入れた食料がいつでも食べ放題、地域の名産は配布され、素晴らしい物はみなで共有される。そんな世界です。
もしも個人の価値観により「十分以上に何かを所有していたい!」というのであれば、そう考える個人がそれを供給してくれる人へ求めればいいことなのです。
人々の生活に欠かせない仕事をする人にはアドバンテージ?
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お金の存在しない世界においても、人々が生活していくためにどうしても必要な仕事はあると思います。
例えば食料となるものを供給する人や、警察、通信手段の維持、その他たくさんありますね。
そういった”生活に欠かせないほど重要な仕事”を行う人へはアドバンテージを与えるのもいいと思います。
たとえば「優先して人気の街へ住む権利」や「貴重な物やサービスを手に入れる権利」など、お金が存在する世界で言う”お金があればできるようなこと”ですね。


ポイント
現代では"お金をたくさん稼ぐ人"がエリートのような感覚になりますよね。しかしじつはそうでなく、世の中に”価値”を作りだしたり、"たくさんの人の役に立つ人"、そして"人を喜ばせたいとがんばっている人"がエリートだと見られる世界なんです。
どんな仕事においても優劣なんて存在しません。
しかし「お金をどれくらい稼げるか」ではなく、「どれくらい人を喜ばすことができるか」「どれだけたくさんの人の役にたつか」という視点での考えかたをすれば、人が生きていくのに必要な仕事をする人は重宝されることになるでしょう。
暴力的な行為は重い罪
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どんな世界においても心身を傷つける暴力的な行動に良いことなんてありません。
お金の存在しない世界において、暴力的な手段によって何かを手に入れようとする人がもしかするといるかもしれませんね。
しかし皆で協力して良い生活を作っているなか暴力的な手段でなにかを成し遂げようとする人は、そのような手段でしかほしいものを手に入れることのできない「野蛮な人」として世の中から軽蔑されるでしょう。
そして重い罪に問われ、時代についていけずに取り残されていくこととなります。
そのような人が増えていかないよう、きちんと個別に特別なケアが必要になるのかもしれません。
それでも暴力的な行為を止められない人こそ、重罪の罪に問われるべきです。
お金のない世界での「仕事」について
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「お金が存在しない世界」という話をすると、まず心配になるのは”仕事”のことではないでしょうか。
”お金を稼ぐため”にあまり好きでない仕事をしたり、毎日満員電車や人間関係にうんざりしながらも働いているという人も少なくないと思います。
しかし想像してみてください。やりたくない仕事をせずとも、すべてが満たされた世界。。。
この世界での仕事について考えてみましょう。
そもそも人々は仕事をやり続けるか
「お金の存在しない世界」のような話をすると、このようなことを言う人が多くいます。
ある人①
お金が存在しないってさぁ。
そんなのみんな働かずに昼間っから酒飲んで、昼寝してゲームして過ごすんじゃないの?
私の考えを結論から言うと、誰もが仕事は続けるでしょう。
それは毎日ダラけて何もしない日々に、人間の精神が耐えられないからです。人生の意義を見失ってしまうんですね。
誰かの役に立ったり、何かを成し遂げるようなことがあってこそ喜びも生まれるということを私たちはよく理解しています。
しかし中には毎日ぐぅたらに過ごしてしまう人もいるでしょう。
そのような人たちは現代でいう「仕事もせずに遊んでばかりいる人」のように、社会的には軽視されることになります。
仕事ごとにプロジェクトが組まれる
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「お金の存在しない世界」でも、現在のように各「会社」は存在するでしょう。
しかし”お金を稼ぐこと”が目的ではなく、人の役にたつことや新しいテクノロジーを生み出していくという”目的を成し遂げること”こそが目的の世界。
そういった意味では、なにかを発案したりするのはまったくの”個人”であっても良いのです。
プロジェクトを成し遂げる
・「こんなことやってみたい!」という人が手をあげて企画・プロジェクトを組む
・それに対して同じように志を持つ人や、プロジェクトの内容に得意分野がある人たちがそれに加わる
・何かを専門として行う人たちの集まる”会社”へ協力を呼びかけてもOK
・それぞれが意見を出し合い協力しながら目標の達成へむかう
・成功したプロジェクトの恩恵は各参加者へ分配され、世の中のメリットへもつながる
ですので現在のようにパン屋さんはずっとパン屋さん、経理の人はずっと経理の仕事・・・という感じではありません。
プロジェクトごとに、あるときは技術者、あるときは俳優、あるときは警備員だっていいんです。

そんな世界って、ちょっとワクワクしませんか?
人が生きていくのに欠かせない仕事をする人こそがエリート?
そして「お金の存在しない世界」の仕事について、このように言う方もいます。
ある人②
”お金を稼ぐ”っていう大義がなくなったら誰も仕事しなくなるんじゃない?
世の中からあらゆる物は減って、必要だけど心身が大変だった仕事は誰もやらなくなるんじゃ。。
この考えかたは現在の、お金が”存在する”世界の人の話。
お金が”存在しない”世界では、そもそも”稼ぐ”という概念がありません。
ですので、仕事の対価は「誰かの役に立つこと」そして「喜んでもらうこと」ということになります。
ポイント
これまで「年収〇〇の人はすごい!」という価値観だったのが「こんなに人の役に立つ仕事をしている人ってすごい!」という価値観へ変わるということですね。
そしてそういう人こそが本当の”エリートマン”として見られる世界です。
お金ではなく誰かの役に立とうとがんばっている姿を見て、その人たちへ感謝の気持ちを示したり、なにか手伝ってあげようとする気持ちをもつものではないでしょうか。
大切な人との時間のために、仕事のほうを調整する。
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お金を稼ぐために仕事をする、仕事のために家から遠い場所へ行く、単身赴任する、残業する・・・
そうやって家族との時間をけずり、自分のやりたいことはいつまでも後回しにしながらストレスをためる。
これらが本当に自分の志のもと、夢に向かって行動していることであれば良いのですが、必ずしもそうとは思えません。


上記した”自分の仕事”が終わったら、さっさと帰り支度してあとは家族との時間を過ごせば良いのです。
お金が原因で、限られた人生のなか大切な人と共に時間を過ごすことができないなんて・・・ちょっとさみしいですよね。
しかし自身がきちんと自分のやりたい仕事を、やりたい分だけやるという世界だったらどうでしょう。
もっと自由に時間の使いかたを調整できることが想像できますよね。
ポイント
お金の存在しない世界では、現在のように「仕事をするために、家族や大切な人との時間を調整する」のではありません。
「家族や大切な人との時間のために、仕事を調整する」のです。
何がいちばん大切なのかを、きちんと考えることができる世界ですね。
お金の存在しない世界ではこんな問題がなくなる
ニュースを見ればお金を目的とした強盗や窃盗、闇金問題や横領、税金がどうとか・・・
挙げればキリがないほどに多く”お金”が諸悪となる問題が日々たくさん発生していますね。
お金が存在しなくなることでなくなる問題というのは、この記事では書ききれないほどに
たくさんあるので、ここでは一部のみ挙げてみたいと思います。
お金による権力の濫用がなくなる
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世の中ではお金が関わらなければ行動を起こさなかった出来事(裏金やわいろなど)や、
ふだんの生活でも、自分の気持ちとは違ったとしても”金銭的なメリット”があるほうを選んでみたりすることが多くあるように思います。

しかしお金が存在しない世界であれば、そもそもお金というものに頼らずにすむので、お金で人の行動を”おかしな方向”へ変えることができないのです。
このような世界では、これまでお金持ちであった人が汚れた手段でまかり通してきたことを防ぎます。
そして人を行動に移させる原動力は「なにかを成し遂げたい!」とか「自分はこうしたい!」というようなその人自身がもつ意志によってくることとなります。
そうすることでお金が元となる不可解な出来事が減り
そのかわりに誰もが、行動の先にある”本当に目標とすべきこと”へ向かうことになるんですね。
健康な食事が増え、不健康な食品は減る
現在では、いくら体に悪い食品でも「仕入れが安価だから」という理由、そして「売上をのばすため」にムリヤリ美味しくした、添加物たっぷりの食品がたくさん店頭にならんでいますね。
こういったことが、お金の存在しない世界ではなくなります。
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それはシンプルに、売上を伸ばしたいがためにわざわざ体に悪いものを販売する、ということをしなくて済むからです。
作った食品が売れても売れなくてもお金が存在しない以上は会社がつぶれたりしません。
純粋に必要とされる分、もしくは作ることができる分だけ作れば十分という世界ですね。
お金の存在しない世界で気づくこと
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お金が存在しなくなることで「これまでいかにお金という呪縛に縛られていたのか」ということに気づくことになります。
お金が存在しないことでたくさんのお金に関するトラブルやしがらみが消え、ムリをして稼ぐことをしなくてよくなった世界。
そこでは皆がいろんな大切なことに気づき始めることとなるでしょう。

”十分を知る”ことに気づく
今の私たちは十分な上にさらに十分を重ね、またさらにより高い十分をめざします。
そして仮にその”高い高い十分”が、なんらかの理由で満たされなければ、自身を「不幸だ」と思ってしまう。
本当にほしいものがあれば、遠出したり苦労してでも手に入れたいはず。
しかしお金の存在しない世界では「ちょっとほしいかもなぁ。。」くらいの物は、他のそれを必要としている人の元へ渡ってしまう。
つまり「苦労してまでも手に入れたい!」と思う傾向品などは手に入り、「そうまでして手にいれなくてもいいな」と感じているものは手に入りません。
そうして手元に残った”自分が手に入れることができたもの”は自分が本当にほしかったものであることに気づきます。
あなたの身のまわりにも「買ってみたけど使わなくなった」や「なんとなく集めてみた」ような物はありませんか?
人と分け合うという大切さ
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お金が存在している世界では、いかにお金を稼ぎストックしてはほしいものを買って・・・など、”自分が所有”することが重要なことが多いように思います。
しかしお金の存在しない世界では「自分のお金で買った」という概念がないので、手に入れたものを誰かと分け合うということも容易になってくるんですね。
場合によっては地域や仲良しのコミュニティ内で役割が分担され、それぞれの人が集めてきたものを皆で分け合っていくということも起こります。
そういった”協力”の体制こそが、人と分け合うのが常となる世界なんです。

”大切な人が幸せかどうか”がひとつの大きな価値
今の世界では、お金をたくさん稼ぐことに喜びを見出す人もいるかもしれません。
そして仕事を”お金”のためだけに行っている人もたくさんいると思います。
しかし、お金の存在しない世界での仕事は”お金”を理由として働くということがないので、自分ができることで価値を生み出すことこそ喜びとなるんですね。
そして自分の行動によって大切な人が喜んでくれる、幸せになってくれることこそが行動力の源。
自分の得意分野をいかす仕事をすることで充実感がうまれる。
そしてその満たされた気持ちは仕事からのストレスを現在のようにはうけなくなります。
そういった心の余裕が、大切な人への”愛”をさらに深めることとなるんですね。
さいごに。
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ここまで、お金の存在しない世界になることで見えてくるメリットや、人々の考えかたが変わるということについてお話してきました。
しかし上記の内容はほんの一例であり、現時点ではまだ夢物語のようにきこえる方のほうが多いのかもしれません。
この話をきいて共感する方、そして反感を持つ方も少なからずいることは当然のことだと思います。
しかし時間はかかったとしてもお金の存在しない世界ができあがれば、そしてそれが混乱の移行期を超えて安定させることができれば、今よりずっと素晴らしい世界が待っているような気がしてなりません。
せっかく生まれてきたこの世界で、お金が理由で大切な時間が奪われたり命を削ることには終止符をうちたいですね。
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