私のような素人でも、月をはじめ木星や土星を楽に自分の天体望遠鏡で見ることができるようになりました。
しかし「天体観測はじめたい!」と思ったときに、望遠鏡の選び方や星の見かたなど何の知識もなかったので少し苦労したんですよね・・・。
いろんなサイト見ても情報量が多くて結局どの望遠鏡が自分に合ってるのか、そしてどうすれば惑星や星を観測できるのか・・・わからなくなりますよね。汗
これから望遠鏡を手に入れ天体観測をやってみたいという方へ向け、“素人である私”であるからこそわかる、素人がつまづく(疑問に思う)であろうポイントについてお話してみようと思います。
ちなみに、私が使用している天体望遠鏡はこれです。
完全なる初心者でも扱いやすく、性能のわりに安価であるのが嬉しいところ。入門としては十分すぎるくらいです。
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初心者の天体観測。まずは望遠鏡選びから
天体望遠鏡の選び方は、こだわるとかなりいろいろあるので、ここでは要点をざっくりまとめて紹介してみますね。
「屈折式」か「反射式」か
天体望遠鏡には、下図のような2種類があります。
それが「屈折式」と「反射式」です。
※画像引用:Vixenホームページより
ほかにも違う方式のものがありますが、素人として「まずは天体観測できるようになる!」ということであれば、この2つから選ぶのが良いです。
ここでは難しすぎる説明は抜きにして、それぞれの望遠鏡の特徴について要点をおさえながらご紹介していきますね。
「屈折式」の特徴
「天体望遠鏡」ときけば、多くの方がこの”屈折式”を思い浮かべるのではないでしょうか。
屈折式の場合、下記のような特徴があると覚えておくと選択する際の参考になりますよ。
屈折式のポイント
・視界の像が安定する
・比較的どんな天体でも観測できる
・像のコントラストが良い
・筒の中のレンズが多いため重量がある
・ほぼ手入れが不要
屈折式はとにかく手入れがあまり必要なく、それでいてどんな天体もまんべんなく見やすくカバーできるというのが素人にも人気な理由です。
しかし筒の内部にレンズがたくさんある関係上、ちょっとだけずっしりしていること、そして価格が反射式と比べると高めなものが多い印象ですね。
\たとえばこんな望遠鏡/
「反射式(ニュートン式)」の特徴
”反射式”の望遠鏡は、なんだか本格的な形をしてますよね。(そう見えるの私だけ?笑)
ここでも特徴を挙げてみましょう。
屈折式のポイント
・像を中央にもってきたときシャープに見える
・式収差(像まわりの色づき)がない
・室内と外気の温度差が大きい場合、外気に慣らす必要がある
・年に1度くらいの鏡クリーニングが必要
・鏡筒本体が軽い
私が愛用しているのも反射式なのですが、シーイングさえよければ惑星や星がくっきりと良く見えます。
ただ風の強い日は像が揺れまくるのと、室内と外気の温度差が激しい時は数分でも外へ出しておかないと像がゆらぁ~っと揺れますね。
でもそこさえクリアできれば、惑星から星、銀河にいたるまでとても良く見えるのでオススメですよ♪
いちばんてっとり早い選びかた
じつはいちばん手っ取り早い選びかたがあります。
それは・・・
カッコよくて気持ちがアガる望遠鏡を選ぶ。
いや、これってほんとに重要で。
ある程度どんな感じで観測したいかだけ決めたら、あとは自分が天体観測したくなるようなフォーム・色や雰囲気の望遠鏡を選んでおく。
すると観測するたびに望遠鏡に愛着わいてきて、楽しくなるものです。
\あなたも惑星観測始めませんか?/
倍率に合ったレンズを選ぶ
天体望遠鏡の知識がなかった私は、はじめ「ガンガン倍率上げて、惑星を大きくみてみよう!」と考えていたんですね。
でもそこには初心者が陥りがちな落とし穴があったんです。
それは「望遠鏡によって適正の最高倍率がある」ということ。
まぁ冷静になって考えてみればそうですよね。
どんな望遠鏡でも、いくらでも倍率上げてよければみんなそうしますよね。笑
まずは“適正倍率”を知ること
あなたが手に入れようとしている(もしくは持っている)望遠鏡の適正倍率を知るには、2つの数値が必要です。
それは「焦点距離」と「有効経」。
上記の説明に関しては、天体望遠鏡メーカーのVixenさんのホームページに詳しく書かれているのでご参照ください。
ポイント
この数値は、望遠鏡を販売しているサイトやお店でも必ず表記されているもの。あなたが「何倍の倍率まで観測をしたいのか」によって計算しながら判断することができますね。
適正倍率を知るには?
適正倍率を知るにはこのような計算式となります。
適正倍率の計算
「有効経(mm)」 × 2
これだけです。
つまり望遠鏡の有効経が80mmだった場合、80mm×2=160となり“160倍まで”が適正倍率になるんです。
もし望遠鏡の適正倍率を超えてレンズを入れてしまうと、観測している対象がなんだかボヤけて薄暗くなり、すごく見にくくなるんですよね。
例えば下の写真。
適正倍率を超えて土星を観測した場合です。なんだか暗くてボヤボヤして、よく見えないですよね。。
ですので
やはり適正倍率は守るべきなんだと。笑
接眼レンズの“ミリ数”で倍率の判断をする。
あなたが購入する望遠鏡の「焦点距離(mm)」と「レンズの焦点距離」がわかれば計算できます。
レンズと倍率の計算
倍率 = 望遠鏡の焦点距離(mm) ÷ レンズの焦点距離(mm)
つまり、焦点距離600mmの望遠鏡に焦点距離10mmのレンズを入れると、望遠鏡の焦点距離600mm ÷ レンズの焦点距離10mm=60 となり60倍の倍率になるという計算になります。
ですので観測の対象をどんな風に見たいかで最大の適正倍率を把握して望遠鏡を選ぶ、そしてその目的に合ったレンズを選ぶ、というのがいちばんスマートな方法ですね。
\これはスマホで、レンズに手で押しつけて撮っているので画質が相当悪いですが土星です。笑/
天体の倍率をあげる時の基本【初心者でもカンタンです】
みたい天体を決めたらまず「ファインダー」という、メインの望遠鏡(鏡筒)の脇についている小さい望遠鏡を使って対象を定めます。
レンズ内に十字型の線があるものが多いわよね。まずは星が十字の真ん中にくるよう調整しましょうね。
そしてここがポイント。
鏡筒には、低倍率のレンズを取り付けておく。
私の場合ははじめ、約30倍くらいのレンズを付けて調整します。
ファインダーでちょうど十字の真ん中に合わせておけば、主鏡のレンズを除いたとき端の方に見たい対象がいい感じに居てくれるんですよね。
ポイント
①まずはファインダーで中央に合わせる
②主鏡で低倍率レンズ使って天体を真ん中にもってくる
③少しづつ倍率を上げる
この流れさえできれば、地上から目視できる星はたいてい高倍率で見ることができますよ。
\使いやすい望遠鏡から始めましょう/
さいごに。これから天体観測を始める方へ。
幼いころ、夜空を見ては宇宙の“無限”に心をときめかせたことはないでしょうか。
そして、宇宙に関する情報を見ては、それを “自分の目”で見てみたいと思ったことはないでしょうか。
そんな想いが、大人になるまで心のどこかにあった私。
いまでは天体望遠鏡を手に入れ、天気のいい夜は“宇宙のおさんぽ”をしています。
望遠鏡を買おうと決意をした時には、ここで書いたような知識は一切なかったです。
「大きくてちゃんとしたものならいいだろう」くらいの気持ちで購入したんですよね。笑
しかし自分で実際に使い始めるとわかる「そうなんだ」が多くあり、それを知るたびに天体をさらに身近に感じ、喜びを得ることができたんです。
そういった感動を、これから天体観測をしたいと考えている方たちにも共有したいという想いからこの内容をつづりました。
あなたにはこれから、私と同じような素敵な天体観測ライフが待っています。
ここでの内容により、その手助けを少しでも行えるのであれば幸いです。
\私が使ってるのはこれ!/
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