みなさんは「古代チョコ」というチョコレートを聞いたことはありますか。
不思議な名前ですよね。じつは今、チョコ好きたちのなかではとても話題に上っているチョコレートなんです。
私も以前、雑誌かなにかで取り上げられていたのを見てお店で試食をさせてもらったことはあったのですが、しっかりと食べたことはありませんでした。今回スイーツ友達から、渋谷のヒカリエで行われる期間限定の催事で「古代チョコ」を取り扱っているという情報を聞きつけ、さっそく行ってみました。
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そもそも「古代チョコ」とは
※photo by アンジェ webショップ様
「話題にはなっているけどよく知らない、本当に美味しいの?」という方のために、まずそもそも「古代チョコ」とは何なのかをご説明します。
「古代チョコレート」とは
ズバリ言うと、何百年も前から変わらない製法で作られているヨーロッパのチョコレートです。
16世紀の大航海時代。当時のアステカ王国では現在のように”お菓子やデザート”ではなく、”薬やエネルギー源として”チョコレートが食されていました。その当時アステカとシチリアを征服統治していたスペイン人によって、遠く離れた地シチリアに『チョコレートの原点』とも言うべき製法が伝えられたのです。
※引用:輸入食材屋 porcobacio様

しかも当時は甘いスイーツという娯楽ではなく、大変な時代に栄養を何とか効率的に接種しようとした人々があみ出したものだったんですね。
美味しさは関係なく、栄養の詰まった食料を作ったことがチョコレートの原点なんて、いつもチョコパフェを食べている私たちにとっては信じられないような話ですね。
ふつうのチョコとはちがうの?
古代チョコはフレーバーによっても違いますが、基本的にはカカオとシュガーのみで作られたような至ってシンプルなもの。過去の大変な時代に作られた栄養源、と考えるとうなずけますよね。
ですので現代のチョコレートのように美味しくなるように、そしてムリにでも日持ちを長くするような添加物が入っていないのも特徴。
製法としても今とは違い低温でつくる関係上、中のシュガーが溶けずに残るため「シャリシャリッ」とした他にはない古代チョコ特有の食感です。この食感はクセになりますよ。

「古代チョコ」はどこで作られるのか
古代チョコは、”イタリアのチョコレート” です。
バロック調の街並みが残る美しい町モディカに『アンティカ・ドルチェリア・ボナイユート』という店があります。1880年にフランテェスコ・ボナイユートによって創業された老舗のドルチェリア。”チョコレートの町”とも形容されるモディカには35以上ものチョコレートショップがありますが、その中でもボナイユートは一番の老舗として地元の人々に愛され続けています。
※引用:輸入食材屋 porcobacio様
日本でも、そして世界でも愛されるチョコレートを過去から現代に、時代の移り変わりとともに進化させてきたヨーロッパ。
さまざまな甘いチョコレートが生産されていくなかで、この「アンティカ・ドルチェリア・ボナイユート」は過去からの味を大きく変えることなく、現代に至るまで守り続けてきたのですね。
ポイント
16世紀という時代背景から生まれた味、製法を尊重し大切に人々へ受け継がれてきたチョコレートが「古代チョコ」なんです。

「古代チョコ」の種類の多さにびっくり
※photo by picomico.com 様
私は、恥ずかしながら友人から販売店の話を聞いた時にはまだ「古代チョコ」の商品についてはあまり知識のないままにお店へ向かいました。
すると、ショーケースのなかにはテイスト・カカオのパーセンテージのちがう、たくさんの種類のチョコが並んでいました。
バニラ、シナモン、塩、レモン・・・。
フレーバーも多くあり、その中で好みのカカオのパーセンテージを選んでいきます。
ちなみにビターチョコが好きな私が選んだのは50gの板チョコタイプ、カカオ70%のもの。

「古代チョコ」を食べてみた
箱も、中の袋もイタリア語があちこちに書かれていて「外国のチョコ感」がありワクワクさせます。
板チョコの形をしているので、ちょっと固めのチョコをパキッと割ると、上の写真のような断面になっています。ふつうのチョコのようにも見えますが、よく見るとスーパーで買うような市販のチョコよりは粗めなのと、ところどころに白いシュガーが残っているのが見えますね。
食感はというと、最初に口に入れた時は一瞬固さを感じます。
しかし不思議で、「これは固いなっ」と思って少し強めにかむと
チョコ:「ガリッ!!」
私 :「おぉぉ~!?」
何と言うか、乾燥したチョコレートを食べたらこんな感じだな、という食感。少なくとも、ミルクチョコレートやふつうの板チョコでは感じる事のないガリガリ食感です。まず初めて食べた人は驚くことでしょう。
ガリガリを残しつつスゥ~っと溶けていく感覚
このチョコ、やはり驚かされます。
しばらくガリガリの食感が残るのですが、チョコの部分はすぅぅ~っと心地よく溶けていくので、シュガーの部分であるガリガリが最後まで残るんですね。
なので最後はカカオの効いたチョコがしっかりとそのテイストを残しながら、かむほどにシュガーの甘さが口全体に広がり、すべて口の中からなくなるころには何とも濃厚な後味となってあなたを満たしてくれます。
珈琲とも合う、そしてこのちょっとドライな味としてはウィスキー等のアルコールにもマッチします。
初めてきちんと食べましたが古代チョコ、これは話題になるはずですね。今まで食べたチョコとはすこしちがう、また新しい種類のチョコという感覚ですね。

さいごに。これがチョコの原点か!
今回、話題になった「古代チョコ」を食べてみて。
結論から言うと「ハマりそう」です。笑 いつも私が感じることなのですが、人気が出るスイーツや本当に美味しいものというのは他にはない特有のサプライズや秘めた面白味があるものです。
そういった意味でも「古代チョコ」というのは、過去からの伝統や歴史を守ってきた人々の「心」でもあり、そして現代ではさまざまな甘いスイーツと化したチョコレートというのは「じつは原点としてはこれなんだぞ!」という驚きも含まれています。
現代のチョコレートが大好きな私も、今を原点としてどこまで飛躍できるのか、将来に対する夢を想いながら今夜も「古代チョコ」を頂きました。